プレスリリース

2023/11/15
EtherCAT の20年

EtherCAT Technology Group (ETG)は、2003年11月にニュルンベルクで開催されたSPS/IPC/Drives展示会において33名の創設メンバーで発足しました。設立当初から当グループの目的はEtherCAT技術の世界的な展開と啓蒙であり、誰もがEtherCATを使用、実装できるようにすることでした。設立以来、ETGには様々な業界のエンドユーザー、機械メーカー、先進制御技術のサプライヤーが参加しています。

ETGのメンバーは様々な業界から参加しており、EtherCATが幅広いアプリケーションに最適であることを示しています。そして適切なフィードバックを得ることで、システムパートナーはハードウェアとソフトウェアコンポーネントを必要な全てのデバイスクラスに容易に統合できることを保証しています。そして大学や研究機関もEtherCATを導入し、教育や幅広い研究プロジェクトに利用し始めました。

ETGは瞬く間に世界最大のフィールドバス団体に成長しました。わずか5年で、会員数1000社の大台を突破し、会員はすべて企業、大学、団体などの組織として参加しています。その後、成長はさらに加速し、2014年には3000社、2018年にはすでに5000社の会員がおり、現在では74カ国から7500社に近い会員を擁し、毎年約500社の新規会員を迎えて急成長を続けています。

ニュルンベルクを拠点に設立されたETGは、2007年には早くも米国、中国、日本、韓国に事務所を設立しました。2009年にはコンフォーマンステストセンターを開設しました。ETGは設立当初から、無料のワークショップやソフトウェア、技術導入のサポートで会員を支援してきました。プラグフェストも大変好評で、ETGはこれまでにヨーロッパ、アジア、北米で、デバイスの相互運用性をテストする数日間の開発者イベントを合計59回開催しています。

数多くの技術ワーキンググループにおいて、ETGとETGメンバーはEtherCATの拡張を続けていますが、常に技術は後方互換性を保ちながら拡張する必要があり、変更は行わないという前提に立っています。そのため、EtherCATのバージョンは1つしかなく、現在のデバイスは2004年以降のシステムで問題なく使用できます。

2005年にSafety over EtherCATの拡張が発表されました。これはFSoE (Fail Safe over EtherCAT)ともいい、IEC 61508とIEC 61784の要件を満たし、セーフティクリティカルな通信をシステムに統合し、SIL 3までのアプリケーションに対応します。 またSafety over EtherCATは非常に安定しています。より厳しい改定規格の要件にたいし、仕様変更が不要な唯一の産業用イーサネットセーフティプロトコルでした。

EtherCAT P (EtherCAT + Power) は2016年に導入されたケーブリング用EtherCAT技術の拡張です。PはPowerを意味し、4線式の標準イーサネットケーブルはデータだけでなく、電気的に絶縁された切り替え可能な2つの24 V/3 A電源として使用でき、複数のEtherCATデバイスをカスケード接続が可能です。つまり、1本のケーブルでフィールドデバイスの接続と電源供給を行います。

EtherCAT Gにより、さらなる後方互換技術の拡張がスタートします。EtherCAT Gは堅牢で実績のある100Mビット/秒技術を置き換えることなく、特に高帯域を必要とするデバイスにEtherCATの適用範囲を広げます。

EtherCATはオープンな技術として、アソシエーション仕様としてだけでなく、多くの国内規格や国際規格に通じています。EtherCATとSafety over EtherCATは国際IEC規格、中国と韓国の国家規格、半導体産業向けSEMI規格であり、ETGはIECとIEEEの公式標準化パートナーです。

ETGは、多くの機器メーカーに対して積極的な支援を続けています。世界各地でのセミナー開催や展示ブースにおいて技術の普及に努めています。現在までに50カ国以上で175のロードショーを主催し、200を超える展示ブースでEtherCAT技術を紹介してきました。

2023年、EtherCATの20周年を記念して、EtherCAT Technology Groupは初めてノード数を発表しました。バスターミナルなどのモジュラーデバイスを除いて、2022年末までに約6000万個のEtherCATチップが販売され、マルチプロトコルチップはEtherCATのシェアのみをカウントしています。EtherCATデバイスメーカーは3,500社以上あり、EtherCATが最も広く使用される産業用イーサネット技術になったことは、大きな記念日にふさわしい成果といえるでしょう。

画像

記述

キャプション:ETG20年の年表
 

 



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